「榀布」とも書き、科の木の樹皮を細く裂いて織り上げた布ことを言う。
初夏、梅雨の水をしっかり吸った樹皮を剥ぐ。外皮と内皮に分け、淡い茶色をした内皮だけを用いる(残った外皮などは乾燥させて冬の薪にする)。それを川に浸し汚れを落とし、柔らかくしてから一昼夜かけて灰汁煮きをする(この際用いる灰は、冬の間に囲炉裏やストーブで燃やした材木の灰)。続いて熱いうちに揉みほぐし、川に晒して灰を洗い流した後、糠水に2〜3日浸けて醗酵させることで漂白し、さらに川に晒して陰干ししておく。と、ここまでが夏の作業。そして雪が多くなる初冬から糸を紡ぐ(ここでは科積み[しなうみ]という)作業、織る作業と続き完成の運び。
一時は衰退しかけた科布も、山村における伝統技術の保存と普及の努力が実り、1970〜80年代になって山形県と新潟県の県境付近の山間部で復活の兆しが見え始め、現在は新潟県山北町の山熊田、雷[いかずち]、大代という村々、それに山形県関川などが主な産地として知られている。
しなふ[科布]
「榀布」とも書き、科の木の樹皮を細く裂いて織り上げた布ことを言う。
初夏、梅雨の水をしっかり吸った樹皮を剥ぐ。外皮と内皮に分け、淡い茶色をした内皮だけを用いる(残った外皮などは乾燥させて冬の薪にする)。それを川に浸し汚れを落とし、柔らかくしてから一昼夜かけて灰汁煮きをする(この際用いる灰は、冬の間に囲炉裏やストーブで燃やした材木の灰)。続いて熱いうちに揉みほぐし、川に晒して灰を洗い流した後、糠水に2〜3日浸けて醗酵させることで漂白し、さらに川に晒して陰干ししておく。と、ここまでが夏の作業。そして雪が多くなる初冬から糸を紡ぐ(ここでは科積み[しなうみ]という)作業、織る作業と続き完成の運び。
一時は衰退しかけた科布も、山村における伝統技術の保存と普及の努力が実り、1970〜80年代になって山形県と新潟県の県境付近の山間部で復活の兆しが見え始め、現在は新潟県山北町の山熊田、雷[いかずち]、大代という村々、それに山形県関川などが主な産地として知られている。