広仁苑
モスリン[毛斯倫]
モスリン(mousseline)とはフランス語で、羊毛(ウール)などの単糸で平織した薄地の織物。生地が柔らかであたたかく滑りが良いことから、主に長襦袢や肩裏、腰紐などに用いられている。
イラクの都市モスールが主な産地だったことからその名が由来している。17世紀にヨーロッパに登場し、広く普及。もともとは綿織物だったが日本には毛織物として伝わったため、モスリンといえば羊毛100%のことを指すようになった。また日本では普段着のきものや長襦袢、半纏や軍服などに用いられ、戦前や戦後にかけてモスリン製造業は隆盛を誇ったが、化学繊維の登場により衰退の一途をたどる。
ちなみに写真のモスリンは、生地を強くするほか、さらに滑りを良くするために化学繊維を3%ほど含んでいる。
みやこじょうふ[宮古上布]
夏織物の最高峰の1つ。
その名の通り沖縄は宮古島の生まれ。天然繊維中、最もシャリ感(涼感)と腰があり、絹のような光沢が特徴の芋麻[ちょま]が原料。刈り取った芋麻をアワビの殻を用いて細く細く裂き、それを紡いで(ここでは績む[うむ]という)糸ににする。それから糸に絣の柄付け、製織、洗濯、検査、洗濯というそれはそれは果てしない作業を繰り返して織り上がるという傑作。仕上げに松葉を煮出した液で煮沸したのち、サツマイモの澱粉粉で糊付けし、洗濯乾燥後に生地の巾を整えながら砧[きぬた]という小槌で打ち、水洗して糊を落とし、これを数回繰り返す。1978年(昭和53)に宮古上布保持団体が国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。
もっこうもん[木瓜紋]
木瓜は御簾(みす)の帽額(もこう)、地上にある鳥の巣、木瓜バラ、木瓜いわゆる胡瓜(きゅうり)の切り口など、その由来にはいろいろと説があります。木瓜紋の形は優美な花のイメージを唐様に描いた唐花菱を中心にとらえ、それを環状の丸枠で囲み、さらに花弁の様でもあるが葉をイメージした分厚い曲線で包んでいる。
この家紋を使用している家は全国的に分布し、藤紋に次いで二番目に多い家紋と言われている。
*帽額…御簾の縁に施されている紋織りの生地のこと。
まるあらい[丸洗い]
きもののお手入れ方法のひとつ。きものを解かずにそのまま洗う。化学薬品などを使ったドライクリーニングが一般的。仕立て直しが必要ないため、手軽に行える。きもの/5,250円〜、長襦袢/4,200円〜、袋 帯/3,990円〜